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行ったことのないフロリダ

いなくなってしまった人や、誰なのかわからない人のこと

194家族

行旅死亡人
 身元不明の自称小林重太郎で、大正元年二月十日生れの満六十七歳の男が、昭和五十四年十一月一日午前九時三十分、明石市天文町一丁目四番二十七号、石井病院で死亡、直前まで神戸市垂水区の明石美建宿舎に起居し、清掃作業員として生活。死因は脳内出血による。遺品は、現金一二、〇〇〇円と、大事にしていたと思われるカラー写真(昭和五十二年四月十七日、奈良夢の国ドリームランドを背景に階段の上に家族らしき人びとと共に撮影されたもの)一枚
 以上、○件の行旅死亡人について、身柄引取者がないため、火葬に付し遺骨として保管しているので、心当りの方は明石市福祉部社会課へ申し出てください。
 昭和五十五年一月十一日
 兵庫県 明石市長 衣笠  哲


行旅死亡人
 本籍・住所・氏名不詳、推定年齢三十五歳前後の男性、身長一五二・二センチメートル、体重五十二・七kg、着衣はねずみ色の靴下、黒のズボン白地に紺の縦縞ブリーフ、茶色と黒線の格子のブレザー、白のランニングシヤツ、エンジのベスト黒のポロシヤツ、薄茶色の短靴、所持金品は二つ折皮製茶色の財布一個、小銭入れ一個、カシオアラーム時計一個、子供が全面にうつったもの、子供と奥さんらしき者がうつったもの写真二枚、緑色の使い捨てライター一個、マイルドセブンタバコ一箱、相洲鎌倉(銭洗い弁天)のお守り一袋、一万円札二枚、五千円札一枚、千円札三枚、五百円札二枚、合計二万九千円
 右の者は昭和五十七年七月八日午前十時五分頃神奈川県津久井郡相模湖町与瀬相模湖大橋真下附近で別件の死体捜索中、同湖底二十メートルのところから発見されたが、見元引取人がないため、北里大学に保管中です。心当りの方は相模湖町役場厚生課まで申し出てください。
昭和五十七年七月二十四日
神奈川県
相模湖町長 長谷川秀夫


行旅死亡人
 本籍地宮崎県都城市下東四三二〇番地(自称)。住所不詳。氏名池田誠一(自称)。明治三十九年三月二十九日生、六十六歳(自称)。身長一五五糎。盲腸手術痕あり。右手親指末節、人指指第一関節、中指第二関節より切断
 右は昭和四十八年一月二十日頃小田原市寿町の西湘土木KKの空家で凍死。右は昭和四十七年秋、本市内浮浪中を事情聴取したことがあり、本籍地に妻・シズ江、娘・都智子、娘婿・タケトシがおり、茶屋を営業していると話していた。右の事件後、本籍地に照会したが、該当者は不明であつた。右は身元引取人不明のため火葬に付し遺骨は本市が保管していますので、心あたりの方は本市福祉事務所まで申し出て下さい。
 昭和四十八年三月二十六日
 神奈川県 小田原市長 中井 一郎