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行旅死亡人
本籍住所不明自称東京都板橋区田端三九五阿部文男当六十一歳丈五尺四寸位顔面長浅黒く頭髮白髮混り丸刈り髷を蓄へ中肉一見して六十五歳位容貌惡くない、着位ウオステツト霜降り模様合着上衣白ネルのズボン下ゴム長靴を穿つ麦藁帽子を冠り木綿手拭一本を持つ携帶品元軍用雑納袋に毛糸セータ一枚アルミニウム大型弁当一箇現金上衣ポケツトに百円札一枚十円札七枚一円札五十五枚五十銭札一枚計二百二十五円五十銭　同人は中風のため半身不随で口がきかぬ為め身元不明
右の者本年八月二日行旅病人として秋田警察署長から引渡しがあつたので国立秋田病院え收容治療中であるから心当りの方は当所厚生課え申出られたい。
昭和二十四年十月十八日
　秋田市長　兒玉　政介

行旅死亡人
本籍・住所・氏名不詳、年齢68歳位の男性、身長170cm前後、交通事故の後遺症と思われる両足が外転している、左額に３cm位のこぶがある
　上記の者は、昭和39年１月14日松阪市民病院前でケガにより入院となるが、自分自身の氏名、生年月日、住所等判らず、他の病院へ転院となるも今日まで身元判明せず、平成16年４月27日入院先の津西病院で死亡。身元不明のため遺体は火葬に付し遺骨を保管していますので、心当たりのある方は、当市市民生活部環境課まで申出て下さい。
　平成 16 年５月 26 日
　　三重県　　　　　松阪市長　下村　　猛